鏡貴也の新作「黙示録アリス」

堕ちた黒い勇者の伝説」のあとがきで

「六時間以内に、少女を殺して世界を救う物語です」

なんて書き方してたので、

六時間の物語を何冊で書くつもり?(^^;;

などと余計な心配をしてしまいましたw

 

というわけで、始まりました「黙示録アリス」。

この世界では、少女だけがかかる謎の病気「迷宮病」というものがあり、

発病した少女は自分を中心とした周囲に異次元迷宮を生み出す。

そして、その迷宮が現実世界に固着するまでのタイムリミットが6時間で、

その時間を過ぎると永久迷宮となり、元々その区画にいた人達は全員命を落としてしまう・・・

と、そんな感じの設定。

なので、迷宮病が発病した少女を6時間以内に殺す、というのを繰り返していくわけですね。

よかった、6時間で完結する物語じゃなくて(^^;;

最終的な目的としては、永久迷宮でも最高難易度を誇る迷宮、

タイトルでもある「黙示録アリス」を踏破することなんでしょうね。

 

そして今作の主人公、有栖真之介ですが、

伝勇伝のライナはとにかく寝ることに執着していたんですが、

真之介は金。とにかく金に執着します。

まあ、それにはもちろん理由があるわけなんですが、ライナとはある意味正反対?

と、最初は思ったわけですが、内面的な部分はどことなく似てるのかなーとも

読んでてふと思ったりもしたり(^^ゞ

 

ちなみに、黙示録”アリス”と”有栖”真之介、何か繋がりが?とお思いの方もいるでしょう。

もちろんあります。

この「黙示録アリス」という名は、生み出した迷宮病の少女の名前から付けられています。

その少女の名は―有栖咲。真之介の妹です。

永久迷宮化した場合、その少女ももう助からないといわれているんですが、

真之介は今でも咲の事が諦められず、

何とか救う手立てはないものかと手を尽くしているわけです。

そのためには莫大な金が必要・・・と、そこに繋がるわけですね。

 

こんな、金金言ってる輩に仲間など出来るはずもなく、

最初は険悪な雰囲気だったりするわけですが、

命の危険にさらされた人を結局は見捨てることが出来ず

偽善とわかりつつもつい助けてしまったりしているうちに

なんだかんだで仲間とチーム結成!というところまでが今巻の内容ですかね。

 

作者いわく、伝勇伝好きな方ならきっと楽しんでもらえる、とのことですが、

確かにこれは今後も買おうという気にさせられましたね。

次からは、今回仲間になった?メンバーと迷宮に潜ることになるでしょうから

続きが今から楽しみです!